そこそこめんどくさかったので、備忘録的な感じで記事にしてみた。
乗り換えようと思った理由として、Virtualboxはバグが多く、GNS3などと連携させると3回に1回程度ホストOSごとクラッシュしたり、ゲストOSのアダプタタイプが勝手に変わってたりして、検証がてこずるなどいろいろ問題が発生していたためだ。
経験上VMwareではあまりそういった事は起こったことがなく、かつVTxサポートしている(VirtualboxだとAMDのCPUのみサポート)ので、GNS3VMの中でさらに仮想マシンを動作させる事ができるなどVMwareに乗り換えた方が検証の幅が広がる。
ただし、macOS版のVMwareは有料版のみの提供となり、値段も1万近くするなどそこそこ高額なのでなかなか導入を躊躇っていたが、最近ボーナスが支給され金銭的に余裕ができたので、これを機に乗り換えてみた( ̄▽ ̄)
目次
- 前提条件、環境
- 仮想マシンをバックアップ
- VMware Fusionをインストール
- 新しいGNS3 VMをインポートする
- GNS3とGNS3 VMを連携させる
- 旧GNS3VMのデータを新GNS3VMへ移行する
- 正常性確認
前提条件、環境
・OSがmacOS Catalinaである事
・製品版のVMware Fusionを購入している事
・brewコマンドがmacOSにインストールされている事
・brewコマンドにてVirtualboxがインストールされている事
・GNS3本体、GNS3VMのバージョンが2.2代である事(バージョン違うと連携できない)
仮想マシンをバックアップ
1.仮想マシンホストの部分で右クリックし、「OCIにエクスポート」を選択
2.下の「続き」をクリック
3.下の「エクスポート」をクリックし、ovaファイルを書き出す。これで正常に書き出されていればバックアップは完了。
4.ターミナルを開き、brewコマンドでVirtualboxをアンインストールする。
brew cask uninstall virtualbox |
VMware Fusionをインストール
1.brewコマンドを使用し、”brew cask uninstall Virtualbox”をインストール。また、このタイミングでGNS3をアップデートする。
brew cask install vmware-fusion brew cask upgrade gns3 |
2.アプリケーションからVMware-fusionを起動する。起動直後シリアルコードを入力する場面が現れるので、入力する。
3.以下のようなポップアップが出てきたら「OK」で次へ進む
新しいGNS3 VMをインポートする
1.下記リンク先の”VMware Workstation and Fusion”をダウンロードする。
https://www.gns3.com/software/download-vm
2.ダウンロードしたファイルを解凍し、”GNS3 VM.ovf” を開く。
2.「続ける」をクリック。
3.「VMware Fusionから。。。」のようなポップアップが出たら「OK」で次へ進む。
4.「保存」をで次へ進む
5.インストールが完了したら「終了」を押して新しいGNS3VMを起動する。
6.「この仮想マシンをアップグレードしますか?」と聞かれるので、「アップグレード」をクリックし、次へ進む。
6.しかし、このままだとmacOSのセキュリティ機能に阻まれて正常に仮想マシンが起動しない事があるので、許可の設定をしていく。「システム環境設定」->「セキュリティとプライバシー」->「一般」タブの順番で選択し、左下の鍵マークをクリック。パスワードを求められるので入力をする。その後「許可」をクリック。
7.「レガシーシステムが、、、」と言うような文言のポップアップで出るのでOKを押して閉じる。
8.以下のようなポップアップが出た場合は「開く」で次へ進む。
9.特に大きな問題がなければ、この段階で仮想マシンを正常に起動させることが可能になる。
10.その後、GNS3VMをシャットダウンし、ターミナルコンソールで以下のコマンドを実行する。
sudo /Applications/VMware\ Fusion.app/Contents/Library/vmnet-cli ––stop sudo /Applications/VMware\ Fusion.app/Contents/Library/vmnet-cli ––config sudo /Applications/VMware\ Fusion.app/Contents/Library/vmnet-cli ––start sudo /Applications/VMware\ Fusion.app/Contents/Library/vmnet-cli ––status |
11.その後、macを再起動する。再起動後VMwareを起動させる。この際に「システム環境設定」->「セキュリティとプライバシー」->「一般」タブの順番で選択し、VMware関連でアクセス拒否が出ていないかを確認する。出ていれば再度許可の設定にする。
GNS3とGNS3 VMを連携させる
1.GNS3を開き、「Help」->「Setup Wizard」の順に選択。このタイミングではGNS3VMをシャットダウンさせておく。
2.「Run appliances in a virtual machine」にチェックを入れ「Next」。
3.ここは何もせずに「Next」を選択。
4.以下のように表示されたら「Next」。
5.Virtualication softwareをVMwareに選択、VM nameを先ほどインポートしたGNS3 VMに変更して「Next」。
6.連携がうまくいくと、このタイミングでGNS3VMが起動する。「Finish」を押して次へ進む事が出来る。
7.「Virtualbox doesn’t support..」みたいなポップアップが出る事がある。OKを押して次へ進む。
8.次に「GNS3」->「Preferences」の順で選択。
9.「GNS3 VM」の項目を選択し、Settingsの「stop the GNS3 VM」にチェックが入ってるかを確認する。入ってなければチェックを入れ「Apply」をクリックして設定を有効化する。一旦のGNS3とVMwareを終了させ、再度GNS3を起動させた時にVMwareのGNS3VMが一緒に立ち上がって来ればOK。
旧GNS3VMのデータを新GNS3VMへ移行する
1.仮想マシンをバックアップの項目でバックアップをとったGNS3VMのovaファイルを開き、VMwareへインポートする。その際下記のようなポップアップが出る事があるが、「再試行」を選択する事でインポートを続行させる事が出来る。
2.VMwareから新旧両方のGNS3VMを起動させる。
3.旧GNS3VMのメニューから、「Migrate」を選択。
4.「Setup」を選択。
5.新VMのIPアドレスを入力して「OK」を選択。
6.”Are you sure you want to continue connecting (yes/no)”みたいに聞かれるので「yes」を入力しEnter。その後パスワードを聞かれるので、「gns3」を入力しEnter。
7.疎通確認が問題なく完了すると以下のように表示されるので「OK」を選択して次へ進む。
8.topのメニューに戻されるので、再度「Migrate」を選択。
9.「Send」を選択。
10.新GNS3VMのアドレスを入力しEnter。
11.転送が始まる。
12. 転送が問題なく完了すると以下のように表示される。「OK」を押してこのメニューを閉じる。
13.またtopのメニューに戻されるので、「Shutdown」を選択し、GNS3VMをシャットダウンする。この時に新しいほうのGNS3VMも同様にシャットダウンする。
正常性確認
1.GNS3を起動し、問題なくGNS3VMが立ち上がり、登録してあるIOUが問題なく動作すればGNS3VMの移行作業は完了。地味に工程が多かった。。。